アラサー女のノンセクブログ

非性愛のアラサー女です。

不安定な家庭で育って

 

今思えば、私の家は決して

安住の地では無かった。

 

母は、割と気性が荒かった。

心もお金にも余裕がなく、

いつもバタバタ時間に追われ、

日々慌ただしくしていた。

 

母は感情的になる事が多かった。

時々家中に響き渡る声で怒鳴ったり、

言う事を聞かなかった時は、

抑圧的に布団叩きを片手に叱ったり、

暗い地下室に閉じ込められた事もあった。

 

母は私が小学生の頃、

やんちゃで手に負えなくなると、

よく「家を出る」と言って、

何度か家出したりした。

 

家族は、

「一生帰って来なかったらどうしよう…」

と、とても心配していた。

 

しかし私は母の家出宣言は一種の脅しで、

「絶対にいつか帰ってくる」という

根拠のない確信があったから、

何も言わずにただ母を送り出し、

帰ってくるのをじっと堪えて待った。

 

毎回その日には帰って来たので、

育児放棄では無いと思いたい。

 

 

兄は、親の愛情が自分以外の家族に

向けられるのを不服とし、

数々の非行と引きこもりで、

親の関心を自分だけに引きつけようとした。

 

今でも幼少期に不足していた、

親の愛情を少しでも取り戻そうと、

実家というお城に閉じこもって、

親の注目と関心を独り占めしている。

 

親が自分に一切無関心だった事への

生涯をかけた復讐劇とも感じ取れる。

 

 

兎に角周りは慌てて騒ぐ、

感情的な家族ばかりだった。

 

頼りになる家族なんていなかった。

自分しか頼りになる人間はいなかった。

 

そんな家族に囲まれた予測不可能で、

不安定な毎日だったので、私は、

「一切の感情を押し殺す技」

「どんな事があっても冷静でいる力」

を習得した。

 

いちいち1つ1つの出来事に反応していては、

自分の身がもたなかったから、

自然に感情を無にする力が養われた。

 

幼いながら、何があっても、

動じない慌てない素ぶりを見せていた。

 

そんな生い立ちがあるから、

今でも職場では、

「どんな事があっても●●さんは、

いつも落ち着いているね」

とよく言われる。

 

そう。私にとって、

職場で起こるハプニングやアクシデントは、

本当に大したものでは無いのです。

 

問題やミストラブルが起きても、

「それが何か?」

「それ位でどうした?」

「何とかなるでしょう。」

位にしか思えない。

 

だから周りのみんなは、

何かあるとすぐに私に頼ってくる。

困った時はいつも私に聞いてくる。

 

たまに頼られ過ぎる自分に

疲れてしまう事もあるけれど。

 

不安定な家庭で育った過去が、

多少の事では動じない

強いメンタルの自分に変えてくれたと、

昔の生い立ちをポジティブに捉えようと思う。

 

世の中捉え方次第だと思うから。

過去の事実は一生変わらない。

過去をどう自分で意味付けするかだ。