ここにいるよ。
マイノリティーと言われる人間は、
あなたの隣に、すぐ側に。
性的少数派という所謂「変わり者」は、
空気のように粛々と今を生きている。
ノンセクの私は、
透明人間のように、
誰の目にも映らない。
まるで伝説の河童みたいに、
言葉は聞いたことはあるけど、
見た人は誰もいない存在。
正直に自分をさらけ出したい。
素直に自分の気持ちを語りたい。
自分が自分である事を打ち明けたい。
でも、今生きてるこの場所では、
はみ出してはいけないと教わり、
馴染まなければならないと教わった。
できる限り平均値でなければならない。
出る杭は打たれるから目立ってはいけない。
だからありのままでいる事が許されない。
息を止めるかのように、
息をしていないかのように、
まるで生きていないかのように。
死んでいるかのように生きる。
こんな自分が生きる価値って何だろう。
生きる必要はあるのだろうか。
死んだように生きる意味はあるのか。
虚しい、悲しい、辛い、怖い。
こうさせた社会が悪いのか。
こうなった私自身が悪いのか。
考えれば考えるほど沼に落ちる。
私は決めた。
一生をかけて、ゆっくりと、
透明人間から抜け出そう。
人生をかけて透明度を調整していく。
透明度100%の完全透明人間から、
徐々に透明度を下げていき、
いつか透明度0%のありのままの
自分をさらけ出す事を目指して。
その決断をしてから、
約3年の歳月が流れた。
透明度100%だった自分は、
少しずつ、徐々に、でも確実に、
透明度は下がってきている。
正直まだまだ透明度は高いけど、
ゆくゆくは誰といても、
どこに居ても、どんな時でも、
ありのままの自分でいられる事を
焦らずゆっくりと目指したい。
私はここにいるよ。
あなたはどこに居ますか?
何をしてますか?
どう過ごしていますか?