中学を卒業して高校に進学したある日、とある人からメールが来ました。
その人は中学三年間ずっと片思いして、卒業式に勇気が出ず、告白出来なかった人でした。
連絡が来て、その後何度か学校帰りに会って、いつのまにか相手から告白されて、トントン拍子で付き合う事になりました。
この時の私は「中学の延長線上で、甘酸っぱい恋愛をずっと好きだった相手とできるんだ!」位にしか考えていませんでした。
しかし、付き合い始めて1カ月が経ってすぐ、私は「ある違和感」を感じ始めました。
彼氏がやたら人のいない所に連れて行こうとするのです。
そしてやたら下ネタちっく?な事を言って来るようになりました。
私は彼氏が自分に性的な欲求を向けてきている事に強い嫌悪感を抱きました。
そしてそれを感じ始めてから、私は彼と会う頻度を下げて、警戒するようになりました。
しかし警戒しても警戒しても、デートをしていると、誘うチャンスはいくらでも生まれてしまうものです。
ある日の夜、とある場所で彼氏に「しても良い?」と求められてしまいました。
私は彼氏の性的な欲求が明確に言語化され、私に性的な行為を求めている事にとてつもなくショックを受けました。
(今思えば、盛りの高校男子が好きな人と付き合ってるんだから、求めて来るのは当たり前の事なのですが…)
私はその場をなんとか誤魔化して逃げ切りました。(彼氏には大変申し訳なかったのですが…)
そして帰宅後直ぐに彼氏にお別れを告げ、別れました。
しかし私はその時の嫌悪感について「まだ学生で、何かあった時に責任が取れないのに無責任に誘ってくる」という点に対する嫌悪感なのだと間違って捉えていました。
なので、あの頃に「ノンセク・非性愛」という言葉に出会っていても、自分がそれに当てはまっている人間だとは全く思わなかったと思います。
しかし、今振り返ると「責任が取れない学生」だから云々ではなく単純に「性的な関係を迫られている事」への嫌悪感だったと思います。
この時点で私が「ノンセクシュアル」というセクシャルマイノリティーである事が既に確定していたのかも知れません。
私はその高校時代の経験から、高校〜大学時代の恋愛が一番盛んな時期に、一切恋愛をして来ませんでした。(片思いは何度かしてましたが…)
次は就職してからのお話をしたいと思います。