性愛者が好きになったお相手が、
「実はノンセクシャル（非性愛者）だ」と、
カミングアウトしたら、貴方はどうしますか？
諦めますか？
諦めませんか？
この問いの答えはとっても難しい。
でも1つだけ言える事は、好きになった相手が
非性愛者だという事を知った時に、
「自分の性欲を我慢さえすれば、
非性愛者とも付き合えるかも…」
とか、
「じわじわ攻めれば徐々に心を許して、
体も許してくれるんじゃないか？」
とか淡い期待を抱かない方が良いと言う事だ。
「自分の性欲を我慢さえすれば、
非性愛者とも付き合えるかも…」
と考えた人は、性的な本能を甘んじている。
「じわじわ攻めれば徐々に心を許して、
体も許してくれるんじゃないか？」
と考えた人は、
どんな人間も自分のように性愛がきっとある
という幻想に浸っている可能性が高い。
上記のいずれの考え方にせよ、
一番の、最大の、共通の問題点は、
非性愛者側の気持ちを全く考えておらず、
性愛者側の都合の良い方に、
ストーリーを描こうとしている点だ。
ここからは一意見になりますが、
非性愛者の私としては、
性欲を我慢してもらったとしても、
性の禁欲には限界があるだろうし、
性欲がある人間と一緒に過ごす時間は
正直一瞬たりとも心が休まらない。
（ましてや互いに恋愛感情があれば尚更だ）
もし仮に、
「大丈夫、僕はエッチが出来なくても
あなたと付き合いたいと思ってるよ！」
とか、カッコいい事を言っておきながら、
「やっぱり我慢の限界！やらせて！」
とか言われた際には、
それこそトラウマレベルになると思うから、
非性愛者を変に期待させる事は、
出来るだけ言わないでほしい。
（本当に我慢し続けられるなら構いませんが）
逆に
「僕が目覚めさせてあげるよ！」
とか、
「いつかは僕とエッチ出来るようになるよ！」
とか自分中心で身勝手な事を言われたら、
普通に非性愛者の私はドン引きます。
非性愛者（ノンセクシャル・ノンセク）は、
時間をかければどうにかなる訳でも無く、
相手にどうにかして貰えば変わる訳でも無い。
その事が理解されてないと思うと悲しくなる。
たまに「彼女や彼氏の性感帯を開発する」
とか聞きますけど、それと同じ様に捉えて、
「非性愛者（ノンセク）のどこかに、
性のやる気スイッチがあって、
そのスイッチを見つけて押せば、
性愛者に変わってくれる」とか、
本気で誤解している人がいるみたいですが、
非性愛者にはそんなスイッチは無いですから。
非性愛者が性愛者と付き合うのは、
ゲイとノンケが付き合う位、
ビアンがノンケと付き合う位、
実は成就の確率が低く、
交際のハードルも高い。
性愛者と非性愛者は、
実はポジショニングマップにすると、
対極に存在する位全然違う人種なんだと思う。
ただ性愛があるかないかの違いだが、
実は性愛の有無はデカイ違いでもある。
その事をちきんと認識できているか否かが、
以外に重要な要素だと私は考える。
世の中は、まず知る事から始まるのです。
無知の知。それが初めの第一歩。
